スイシュー・ゲーデ夫人、元気で自宅に戻りました。
3月12日オーストリア航空52便で帰国の途に就いたスイシュー・ゲーデ夫人は、ウィーン、ミュンヘンと飛び、現地時間同日午後8時半頃(日本時間13日午前4時半頃)、元気に自宅に戻りました。母親の帰りを待ちわびていた息子たち、フィリップ、フローリアンも元気です。オーストリア航空52便機内では一人席で完全フラット・シートだったので、とても快適でぐっすりと眠ることができたそうです。
ベルリン芸術大学で出会ったヴァイオリニスト、ダニエル・ゲーデとピアニスト、スイシュー・ゲーデは生涯のパートナーとして、2名の息子たちにも恵まれ幸せな家庭を築いてきたが、音楽家としても既に多くのコンサートに出演し、様々なCD録音も行なってきている。またヴァイオリン教育法として世界的な名声を確立したスズキ・メソッド教則本用のデモCDの製作にも現在関わっている。
2011年3月11日に惹起された東日本大震災とそれに伴う大災害のなか、海外のほとんどの音楽家が日本の状況に同情を寄せながらも、家族の反対等もあり来日をキャンセルした。この中にあって当初からゲーデ夫人、スイシュー・ゲーデは「私は日本と日本人を信じている。あなたたちがこのような災害に負けるはずはない。」と述べ、夫であるダニエル・ゲーデに訪日を勧め、自らもボランティアとしての東北訪問を希望してきた。その結果ダニエル・ゲーデは2011年11月に仙台市内の高等学校2校をゲーデ弦楽四重奏団と共に訪問演奏し、2012年2月にはゲーデ兄弟弦楽トリオを率いて茨城県、福島県、山形県、宮城県、岩手県で19回の演奏会を開催、同年10月にはゲーデ弦楽四重奏団と7回のコンサートを行い、2013年3月ゲーデ夫妻によるゲーデ・デュオが東北各地で10回のコンサート、2014年3月再びゲーデ・デュオで被災地を巡り13回のコンサートを開催し、現在までに合計51回のボランティア・コンサートを行っている。
スイシュー・ゲーデ ( Xuesu Gaede)、ピアニスト
ダニエル・ゲーデ夫人のスイシュー・ゲーデは中華人民共和国の古都西安の音楽家一家に生まれる。1978年より1984年まで北京中央音楽院に学び1987年よりベルリン芸術大学でクラウス・ヘルヴィグ教授の指導を受ける。ソリストとしてベルリン・フィルハーモニー・ホールでデビューの後、ヨーロッパ、アメリカ及びアジアの国々で多くのコンサートに出演し、北京国際音楽祭、アレグロ・ヴィーヴォ、アジア音楽祭等に招かれ演奏する。室内楽奏者としてもベルリン・フィルやウィーン・フィルのメンバーと共演、夫であるダニエル・ゲーデとはチェロ奏者ユリウス・ベルガーを加えてピアノ・トリオ「トリオ・セシール」を創設し活躍している。
ダニエル・ゲーデ ( Prof. Daniel Gaede)、ヴァイオリニスト
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団前コンサートマスター
1966年にドイツ、ハンブルクに生まれる。6才よりヴァイオリンを始め83年ドイツ国内コンクール1等賞及びロンドンにおけるカール・フレッシュ国際コンクール優勝。1986年にはクラウディオ・アバドの主宰するEUユースオーケストラ、コンサートマスターに就任し、世界的な演奏活動を展開し1992年にはカーネギーホールにデビューした。ソリストとしてロイヤル・アルバート・ホール、バービカン・ホール、ウィーン楽友会館ホールで演奏、ウィーン・フィルやフィルハーモニア管弦楽団を初めとする著名オーケストラと共演する。室内楽奏者としてはゲーデ家の3兄弟でゲーデ・トリオを結成し、現代音楽を含んだ多彩な演奏活動を展開し、欧米及び日本で多くのTV・ラジオに出演する。ドイツ・グラムフォン、ラルゴ等のレーベルより多数のCDをリリースする。1991年より94年までベルリン芸術大学で教鞭をとり2000年以降はニュルンベルク音楽大学ヴァイオリン科主任教授の要職にある。1994年から2000年までウィーン・フィルハーモニー管弦楽団及びウィーン国立歌劇場管弦楽団でコンサートマスターを務めた。わが国での演奏会出演も数多く、毎年、霧島国際音楽祭、軽井沢音楽祭及び芦ノ湖音楽祭に招かれ、ソリストや室内楽奏者として多彩なコンサート活動の傍ら積極的に後進の指導にあたっている。2013年読売交響楽団のコンサートマスターに就任した。■大切なもの:家庭、次に音楽 ■好きな指揮者:クラウディオ・アバドとカルロス・クライバー ■好きな食べ物:和食全般、特に鮨、鰻蒲焼
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